大判例

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東京高等裁判所 昭和60年(う)61号 判決

被告人 山口淳哉

〔抄 録〕

所論は、銃砲刀剣類所持等取締法(以下、「銃刀法」という。)三一条二項の「営利の目的」があるとされるのは、被告人が自ら財産上の利益を得ることを目的として行為した場合に限ると解すべきであるから、被告人が共犯者の山本雅教に財産上の利益を得させることを犯行加担の動機・目的として行動していたことを以て被告人に営利の目的があるとした原判決には同条項の解釈を誤った違法がある旨をいう。

しかしながら、銃刀法三一条二項にいう営利の目的とは、犯人が自ら財産上の利益を得ることを動機・目的とする場合のみならず、第三者に財産上の利益を得させることを動機・目的とする場合を含むと解するのが相当である(覚せい剤取締法四一条の二第二項にいう「営利の目的」の意義に関する最高裁昭和五七年六月二八日第一小法廷決定・刑集三六巻五号六八一頁参照)から、被告人が山本に財産上の利益を得させることを本件犯行の動機・目的としていたと認定したうえ、この場合には被告人に営利の目的があったものと認めるのが相当であるとした原判決の判断には、所論のような法令解釈の誤りはない。

(海老原 小田 阿部)

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